シルガード®9はガーダシル®よりも推奨できるか

ろくです。

シルガード®9について調べてみました。

結論としては
シルガード9のほうがガーダシルより感染を防げるヒトパピローマウイルスの型が多い。
ただし公費では接種できないため、現時点(2021年9月時点)では積極的には推奨しづらいです。

子宮頸癌は高リスク型(発癌性)のヒトパピローマウイルス(HPV)が持続感染し、稀にウイルスゲノムが人の染色体に組み込まれ、高い増殖能を持って子宮頚部の上皮内で占める割合が増加し始めると、感染から数年〜十数年のあとに前癌病変の状態を経て発症すると考えられています。

9価HPVワクチン(シルガード®9)はヒトパピローマウイルス(HPV 6,11,16,18,31,33,45,58型)の感染を防ぐワクチンです。
シルガード9を接種することで、子宮頸がんの原因となるHPV 16,18,31,33,45,52,58型に加え、尖圭コンジローマの原因となるHPVの6,11型に対する抗体が作られます。
これにより子宮頸癌や尖圭コンジローマを予防します。
シルガード9に含まれる9つのHPV型により、日本時の子宮頸がんの原因となるHPV型の88.2%をカバーします。

なお4価HPVワクチン(ガーダシル®)は、子宮頸癌の原因となるHPV16,18型と尖圭コンジローマ等の原因となるHPV6,11型に対する抗体が作られます。
4価HPVワクチンに含まれる4つのHPV型では、日本寺の子宮頸がんの原因となるHPV型の65.4%をカバーしています。

シルガード9は9歳以上の女性が接種対象です。任意接種ですので、自費となります。
ガーダシルは9歳以上の女性が接種対象で、そのうち小学校6年生〜高校1年生相当の女性が定期接種対象となります。


また、9価HPVワクチンの方が4価に比べてカバーできるHPVの型が多いので、4価ワクチンを接種接種完了後に9価HPVワクチンを接種したほうが良いか気になる方がいらっしゃると思います。

Q 過去にHPVワクチンの接種が完了している場合、追加でシルガード9を接種することは可能か?

A 接種不適当者には該当しないため、接種は可能です。ただし、海外のガイドラインでは接種完了者にシルガード9を追加接種することは推奨されていません。

MSD社 「適正接種の手引」より

以上から接種はできるがおすすめしないというスタンスですね。

シルガード9はネットラーニングを受け、接種医用システムとしての「HPV9全例登録」に登録した医師が接種することができます。


すべての病院・クリニックで接種できるワクチンではないのでご注意下さい。

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